女はつらいよ!? メンタルと女性ホルモンのしあわせな関係

女はつらいよ!? メンタルと女性ホルモンのしあわせな関係

「ママ、女って大変なのね!」

これは小学校で初潮についての授業を受けた友人のお嬢さんの素直な感想です。
そう、女性はとても大変なのです。
女性はストレスを受けやすく、メンタル系の生涯有病率は男性の2倍と言われています。
その原因はストレスだけではなく、女性ホルモンの波によるものだということをご存知でしょうか。

●メンタルと女性ホルモン

女性ホルモンは美容と健康を支えると知られていますが、メンタルにも深く関係しています。
ホルモンとは全身の器官の働きを刺激するために作られる物質のことで、女性ホルモンは体内の数十種類のホルモンのうちの一つです。
女性ホルモンにはエストロゲンプロゲステロンの2種類があります。
エストロゲンのメンタル面への作用は好奇心のワクワク感や前向きな気持ちにしてくれる、幸福感と関係しており、エストロゲンの増加によってストレスを感じにくくなります。
プロゲステロンには精神安定作用があり、イライラを緩和させる作用があります。
女性ホルモンは月経のリズムに合わせて、脳にある性中枢(視床下部)が指令を送って卵巣を動かし、卵巣から分泌されます。
視床下部は自律神経の中枢でもあるので、ホルモンの変動で自律神経は変調をきたしやすくなります。
女性は人生の旅の中でこのホルモンの変動が男性よりも頻度も幅も大きいのです。

●イライラの原因はストレスだけではない

女性の精神状態がホルモン変動の影響を受けやすいときは主に以下の3つです。

生理前(PMS)
  月経前のイライラ、気分の落ち込み。
産後、育児
  出産で胎盤(プラセンタ)の排出により内分泌状態がガラリと変わる。
  出産後3か月は不眠不休の育児。
更年期
  40歳ごろからエストロゲンの分泌量が減少してくる。

現代の女性は妊娠や出産の回数が減ったことにより、生涯の排卵と月経の回数は増え、PMSや生理痛の回数がそれだけ増えています。
更に寿命が延びたことによって、閉経してからの人生も長くなりました。
現代女性は昔の女性に比べてホルモン変動の波にさらされることが増えているのです。

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現代のライフスタイルはメンタルバランスを崩しやすい要因となっています。
ホルモンの変動に加えて、環境要因であるストレス、気質要因である性格的傾向の3つがピタリとはまったときには、女性はうつを発症しやすいと言われています。
妊婦、主婦、母、社会人、介護者など、女性は一人でいくつもの役割を担う中で、強いストレスが積み重なるとPMS(月経前症候群)や更年期症状における精神症状がより強く出るケースもあります。
女性特有のメンタル症状の大まかな特徴やなりやすい時期、どうしてそれらが起きるのかその背景に気づき、理解することが、メンタルの安定にはとても大切です。

●女性ホルモンとのしあわせな関係

心穏やかに過ごすには女性ホルモンとうまく付き合うことが大切です。
まずは毎月のホルモン変動の波を緩やかにしてあげることが鍵になります。
三大ポイントは食事(大豆製品を中心にバランスよく)、運動(軽めの有酸素運動)、睡眠です。
女性ホルモンは美と健康を司るので、これは当然のことと言えます。

しかし、どうしても症状がつらかったら無理をせずに医療機関を受診しましょう。
ピルの処方やホルモン補充療法を受ける、漢方薬やサプリの摂取でつらい症状は軽減できます。
気楽に何でも相談できるかかりつけ医を見つけるといいですね。
私は症状緩和のために通院して漢方薬の処方を受け、自主的にプラセンタサプリを摂っています。
漢方薬は何回か異なるものを処方されて、自分の身体の変化に注目しつつ、医師と相談しながら現在の薬にたどり着いています。
今、検討中なのは医師に勧められているプラセンタ注射です。
プラセンタクラブの記事を書いているので、やはりこれも試そうかと思うのですが、注射針が恐ろしいということが目下ためらっている一番の理由です。

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笑うことも幸福感を向上させるには重要なポイントです。
エンターテイメントなどで1時間大笑いすると1週間分の鎮痛剤に匹敵するほど痛みが緩和できるといいます。

真面目で頑張っている人ほど、責任を背負ってしまいがちです。
女性はホルモン変動の波を受けて、ただでさえ大変なのです。
心の痛みを受け止めてくれる友人や家族との家事の分担など、周囲からの理解やサポートが受けられると、心の重荷はふっと軽くなるものです。
頑張りすぎず、人に頼れるときは頼ってしまいましょう。
イライラしてしまう自分の小ささに時々嫌気がさすことがありますが、それはホルモンバランスのせいだと思うと気が楽になります。
毎日を生きるだけで、もう十分頑張っているのですから、
人生は8割頑張るくらいでちょうど良いのではないでしょうか。

ライター:佐藤 敬子

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