プラセンタでペットの心と体の健康を守る vol.2

プラセンタでペットの心と体の健康を守る vol.2

わんちゃん、ネコちゃんに食べる喜びを!
ペットが健康でいるために大切なこと

わんちゃんやネコちゃんは、人と違って自分で食べ物を調達できません。飼い主さんが毎日の食事で健康管理のコントロールをする必要があります。食事の量や栄養面、カロリーなど、ペットの種類や年齢、健康状態で異なるため、それぞれ最適な食事を選ぶことが大切です。
第2回目は、ペットの診療、治療に加え、薬膳やハーブを使ったペットの食事作りやレシピ考案にも携わる畦元香月先生に「ペットと食」をテーマにお話を伺いました。

アニマルリハクリニックかつき(完全予約制)
獣医師/中医学アドバイザー 畦元 香月先生

日本獣医動物行動研究会、日本動物リハビリテーション学会、比較統合医療学会所属。中学生の時に飼っていた犬が病気になり、獣医師になることを決意。獣医大学卒業後は動物病院に勤務するが一度、動物病院を離れ医療用画像ソフト開発の企業に転職。CT、MRIを読影するソフトウェアに携わり、国内の病院や動物病院だけでなくアメリカ国立衛生研究所やハーバード大学等とも関わり、北米放射線学会(RSNA)にも出展。その後、動物病院に復帰し2015年開業、日野市を中心にペットの訪問診療(ペットの鍼灸治療や漢方処方など中医学を中心とした治療、西洋医学を取り入れたリハビリテーション治療)を行う。

著書:『わんこごはん』マチペッタ書房/『犬の健康とボディケア』マチペッタ書房/『ペットの漢方薬』
中医学アドバイザー/ホリスティックケアカウンセラ―/アロマテラピスト/薬膳漢方マイスター/心理カウンセラースペシャリスト/整体&セラピースペシャリスト/リンパ&セラピースペシャリストなどを取得。

「食事の大切さ」に気を使う飼い主さんが増えています

■先生は、漢方やハーブ、自然食品などを使った食事レシピの考案もされていますが、「ペットと食事」について改めてお考えをお聞かせください。

食事は、人間もペットにも身体や心の健康を守るためにとても重要です。
ペットフードは栄養のバランスや食材を厳選したものが年々増えてきました。そこに旬の食材をトッピングするだけでも、薬膳レシピが簡単にでき上がります。

最近では「未病」を訴えるわんちゃん、ねこちゃんの来院が増えています。
「未病」とは、何となく体調が悪いのに、病院の検査では異常がなく、特に診断をされることのない病気の一歩手前の状態です。

この未病の原因として、元々の体質とは別に生活環境におけるストレスが関係していることが多いですね。
引っ越しや、遊び相手だった子供たちが独立して家を出るなどの「生活環境の変化」や、「気温・気圧などの外部環境の影響」で元気がなくなる、食欲がなくなる、便秘または下痢が続く、脱毛する、おトイレを失敗するなど、病気として診断されにくいレベルの症状が起こりやすくなります。

さらに、悪天候の時期や気温・気圧の変化が激しい季節の変わり目は、膀胱炎、下痢、関節炎、食欲不振での受診が増えます。
特に天気はどうすることもできないので、天気で体調を崩しやすい場合は、気温や気圧の変化に注意し、予防するほかありません。
人でも気象の変化でめまいやぜん息の悪化、頭痛、肩こり、メニエール病、吐気、神経痛などが起こる「気象病」が報告されています。
ペットの体調不良にもこの気象病が関与していると考えています。

現在どの食品店でも季節や旬を問わずに1年中色々な食材が並べてあり、国外の食材の入手も容易になりました。
栄養面や免疫力を高めたい、目やにや涙焼け、慢性的に続く下痢をなんとかしたい、何となく食欲や元気がない、などの未病対策を考えられるのであれば、旬の食材がオススメです。

ただし、もう一点気にかけていただきたいことは、昔よりも現在はエアコンやストーブなど、室内環境が通年快適に保たれているということです。
夏場だからといって、エアコンの効いた部屋で体を冷やす夏の野菜や果物ばかり食べると、冷えの原因になります。
普段過ごしている環境も考えて、体が今温かいのか冷えているのかを触って確かめてあげましょう。

漢方やハーブを取り入れるというと少し堅苦しくなるイメージですが、身近な野菜を取り入れた薬膳ハーブ料理が簡単にできます。
ペットフードと併用する際も成分表をよく確認し、良質なフードを選択されることをおすすめします。

特にドライフードのみの場合、水分摂取に気を付けないと水分不足がちになり、身体にとって必要なものを外に流す力が少なくなり、血液がドロドロになりやすく、身体の不調を感じやすくなります。
そこで手作り食を取り入れることは水分摂取を促すことができ、デトックス効果として目やにや耳あかなどを排出する手助けにもなります。

日本だけでなく世界的な流れとして、ペットの「食事の大切さ」に気を使う飼い主さんが増えてきています。
“病気になってから治す”よりも、“いかにして未然に防ぐか?”という考えから、「食事」「運動」「睡眠」などの生活習慣を見直す動きが注目されています。人間と同じ考え方ですね。

手作り食はペットの健康生活の選択肢の一つ!

■やはり「手作り食」の方がいいのでしょうか。

手作り食は、準備の手間もかかりますし、ペットフードのように保存料や添加物が入っていないため、長期の保存ができず、毎日のごはんには不向きなことと、時間が経つと嗜好性が悪くなります。

また、栄養バランスに配慮して加工されているペットフードとは異なり、栄養面では完全とはいえないこともあります。
特に手作り食で陥りやすいのは皮膚がカサカサになるという問題が多いですね。
その際は皮膚にも良いとされる必須脂肪酸を取り入れると解決する場合があります。

また、オメガ脂肪酸は皮膚や関節炎などの炎症を改善サポートする目的として用いることもできます。

手作り食は、毎日作るとなるとメニューを考えるのも結構大変ですよね。

ただし、手作り食は、愛情いっぱいのごはんですから、ペットはその愛情を感じながら食べられるだけでなく、水分摂取を積極的行うことができ、保存料や添加物の過剰摂取を避ける事ができ、メリットがいっぱいです。

水分不足の状態で血液がドロドロになると、必要な栄養と酸素を全身に行き渡らすことができず、不要なものを身体の外に出せず体内に蓄積させてしまいます。
また、「食物有害反応」といって保存料や添加物に反応して炎症を起こすペットたちもいます。この「食物有害反応」は手作り食を取り入れることで予防することができます。

すべての食事を手作りにして飼い主さんの負担を大きくするのではなく、旬の食材やその日の体調に合った食材をトッピングとして追加するなどして、適度に楽しみながらわんちゃん、ネコちゃんの未病を予防しましょう

普段の食事や手作り食を取り入れても、体調がすぐれない場合のサポート役として、サプリメントや漢方薬で補う方法もあります。

当クリニックではお野菜の栄養がたっぷりな商品、シニア世代に多い認知症や歩行や立ち上がり、尿漏れ、便秘・下痢など日常生活をサポート、目ヤニや涙焼けを予防するためのサプリメントや漢方薬をご用意しています。

また、目ヤニが少なくなるなど、体の不要なものを排泄する作用があるので、おすすめしています。
ただし、一度に与えすぎると消化不良の原因になってしまい、お腹を壊してしまうこともあるので気をつけましょう。

サプリメントや栄養剤などは市販やインターネットでも入手可能ですが、飼い主さんの判断だけで与えてしまうことで、過剰摂取や体調不良の原因になる可能性があります。
できることなら、獣医師などの専門家に相談しながら、症状や体質などに合ったものを判断してもらうことをおすすめします。

■先生がおすすめする手作り食にはどんなものがあるのでしょうか。

薬膳やハーブを使用したものが中心になりますね。
身体の中から元気になる力、リラックスを与える力、身体の毒素を排出する力、すでになってしまった病気を緩和したり、病気になりやすい体質を改善する力など、薬膳やハーブはたくさんのパワーを持っています。

薬膳・ハーブというと特別な材料を用意しなくてはいけないと思いがちですが、普段の食事に旬のものをトッピングすることからでも気軽に始めることができます。身近な食材から試してみてはいかがでしょうか。

<わんちゃん・ネコちゃんの簡単おやつ>

●鮭パテ ●かぼちゃ団子 ●米粉クッキー

畦元先生の著書
『ワンコごはん~未病を治してHappy Life~』

愛犬のための手作りご飯の入門書。愛犬にとって良いもの悪いものだけでなく、中医学的な未病のお話や日頃から取り入れやすいサプリメントのお話も掲載しています。

まずは食べてもらうことが大事。食事やサプリメントで工夫を

■食事の内容も大切ですが、きちんと食べてくれることも大事ですよね。

7歳を過ぎてシニア期に差し掛かると、代謝や嗅覚、飲み込む力の衰えなどによって食欲が低下していく傾向にあります。
食べられなくなると筋力が落ちますから、体の衰えにつながってしまいます。

獣医師によって処方はいろいろですが、私は特にほかに病気が見当たらなく、高齢で食欲のない子にはまずプラセンタを第一に考えます。食欲不振だけでなく、夏バテでグッタリしてしまっている場合、高齢で胃腸の機能が落ちてホルモンバランスも崩れて、という場合にプラセンタを与えると食欲が出る子が多いです。

なにより、“食べる”こともエネルギーを使います。体調が悪かったり、高齢でエネルギーが不足しているため食欲が落ちる、胃に入ったものを腸に流せない、血液を補えないため酸素や栄養が全身に行き届かないという悪循環に陥ってしまいます。
「エネルギー補給」という意味でもプラセンタは効果的なのではないかと思います。


https://jbp-shop.jp/eq_powder/

症状によって摂り入れたいプラセンタ

以前、7歳のトイ・プードルの問題行動で相談を受けたことがあります。
『トイレが上手くできず、家の中の色々なところでおしっこをしてしまう。』
診察をしてみると、歩き方も少しおかしく、食欲もやや低下気味だったため、プラセンタを与えてみました。

もちろん、プラセンタだけで治りましたとは言えませんが、飼い主さんは「本当に一度に全部良くなった」と喜んでいらっしゃいました。今でもプラセンタがないとそそうがあると言い、継続して服用しています。

問題行動を起こすわんちゃん、ネコちゃんにはイライラという感情は中医学における「肝(かん)」に影響しています。そこで、漢方薬では『抑肝散』を処方することも多いのですが、無駄吠えだけでなく、悲しい気持ちや、恐怖など不安が強かったりするわんちゃんネコちゃんにプラセンタを処方すると改善することもあります。

「アニマルリハクリニックかつき」には、わんちゃん、ネコちゃんだけでなく、ウサギや爬虫類などいろいろなペットが診療にきます。
以前、食欲のないウサギにもプラセンタを与えて効果がありました

爬虫類には与えた経験はまだないですが、胎生をとる爬虫類には期待する効果が得られるのではないかと考えています。特に、脱皮や出産などで多くエネルギーを酷使するような時にプラセンタでサポートしたいと思っています。

プラセンタEQパウダー(日本生物製剤)
プラセンタEQリキッド(日本生物製剤)
*動物病院専用サプリメント

「プラセンタEQパウダー」は毎食1カプセル。「プラセンタEQリキッド」は3日連続1日1本(体重10kg以上の場合は1日2本)が与える目安。
「アニマルリハクリニック かつき」が提携するショップでも購入できます。

ペットの体質チェックをしてみませんか?
「アニマルリハクリニックかつき」の
中医学的プチワンニャンドック
https://j-pcm.com/lp/petitwannyandock/

(取材/インタビュー コピーライター:下川原和代)

アニマルリハクリニックかつき(完全予約制)
獣医師 畦元香月
住所
〠191-0016
東京都日野市神明2-16-7
info@arckatsuki.com
公式LINE @dhk5660r
(メール・LINE優先)
URL:https://www.arckatsuki.com

取材協力:日本生物製剤

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