温まる、癒される、効く。 冬は温泉で女を磨く!

温まる、癒される、効く。 冬は温泉で女を磨く!

●温泉は本当に体に効くの?

寒くなってくると温かいお風呂が恋しくなりますね!
日本人は特にお風呂好きといわれていますが、古くは日本書紀に「温泉」という記載もあるほど、古来から温かいお湯につかる習慣がありました。
また、昔から「湯治」といわれるように、温泉は癒しや楽しみとしてだけでなく、疲れや傷を癒す体によいものとして扱われています。

では、具体的に温泉はどのように体に効くのでしょうか。

ズバリ、温泉の効果は=自然の力。
そもそも地球のマグマから放出された「熱」で暖められた「水」が温泉で、その水には多くの「化学成分」が含まれ、あちらこちらの自然豊かな「地」に湧き出ています。

この「熱」「水」「化学成分」「地」の4つのキーワードが温泉の重要なポイントです。

●「熱」「水」「化学成分」「地」

<「熱」による効果>
体が温まることで血流がよくなり、代謝が増して身体中に新しい血液がめぐり出します。筋肉もリラックスするので、関節の動きもよくなります。

<「水」による効果>
温泉につかると体に水圧がかかります。水圧によって、余分な水分は血管の中に押し入られ、老廃物とともに排出されます。また浮力が生じることで動きが楽になり、リハビリにも有効だと考えられています。

<「化学成分」による効果>
温泉に含まれる成分には、それぞれに効能があります。温泉効果には、一般適応症と泉質別適応症があり、一般適応症とは神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復など、どの温泉にも効能があると認められるもの。泉質別適応症は、炭酸水素塩泉なら美肌効果があるとか、酸性泉なら殺菌作用により慢性皮膚病にいいなどといわれるものです。

<「地」による効果>
「地」は、温泉地効果といわれるもの。
温泉は、海辺や山の中、渓流沿いなど自然豊かな環境に恵まれたところにあります。日常を離れ、空気がきれいで快適な環境へ行っておいしいものを食べてのんびり…、それだけでも体の自然治癒力が高まるのです。

温泉はいわば地球がつくり出す自然の“スープ”みたいなものですね。
そして、その土地の地質やさまざまな環境により、“レシピ”も多種多様です!

●温泉の中でも「美肌の湯」とは?

美肌効果があるとされているのが、「アルカリ性系の温泉」です
これらの泉質は、弱アルカリ性が皮膚の余分な角質を柔らかく(乳化作用)して落とす作用があるため、つるつるのお肌になるのです。
これに加えて、泉質によっては保湿効果や血行促進などさまざまな効果が働き、美肌になるというわけです。 

ただし、油分が取られすぎて肌がカサカサになってしまうことがあるので、入浴後はしっかり保湿ケアを。

ちなみに、「日本三大美肌の湯」と呼ばれるものがあります。

それは

佐賀県の「嬉野温泉(うれしのおんせん)」
島根県の「斐乃上温泉(ひのうえおんせん)」
栃木県の「喜連川温泉(きつれがわおんせん)」

の3つ。

他にも弱アルカリ性の「美肌の湯」と呼ばれる温泉はたくさんあるので、近くの温泉を探してみましょう。
その他、三大美人泉質と呼ばれる、「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」も美肌効果があるとされています。

日本は温泉天国なので、それほど遠出しなくても美肌効果のある温泉が見つかるはずですよ!


●日本の代表的な泉質

■単純泉
日本に一番多い温泉。溶けている成分は比較的少ないのですが、よく温まり、刺激が少ないので万人向きです。神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復などの一般適応症に効能があります。

鬼怒川温泉(栃木県)、伊香保温泉(群馬県)箱根湯本温泉(神奈川県)、下呂温泉(岐阜県)、由布院温泉(大分県)など

■塩化物泉
陰イオンの主成分が塩素イオン、陽イオンがナトリウムイオンの食塩泉が多く、無色透明で保湿効果が高いのが特徴。一般適応症のほか、火傷や切り傷など。

洞爺湖温泉(北海道)、秋保温泉(宮城県)、熱海温泉(静岡県)、三原山温泉(伊豆大島)、城崎温泉(兵庫県)

■硫酸塩泉
陰イオンの主成分は硫酸イオン。無力透明で保湿効果が高く、やや苦みがあります。効能は一般適応症のほか、慢性皮膚病、動脈硬化症など。

十勝岳温泉(北海道)、八甲田温泉(青森県)、四万温泉(群馬県)、堂ヶ島温泉(静岡県)、阿蘇温泉(熊本県)など

■硫黄泉
卵が腐ったようなにおいが特徴。もともと無色透明ですが、空気に触れて白濁や黄色調に変色しています。湯の花ができるものも。一般適応症のほか皮膚疾患や外傷にいいとされています。

那須温泉(栃木県)、草津温泉(群馬県)、月岡温泉(新潟県)、南紀勝浦温泉(和歌山県)、雲仙温泉(長崎県)など

■炭酸水素塩泉
代表は重曹泉。多くは無色透明で肌触りがよく、なめらかな入浴感から“美人の湯”といわれることも。効能は一般適応症のほか、火傷や慢性皮膚病など。

湯の川温泉(北海道)、鳴子温泉(宮城県)、赤倉温泉(新潟県)、飛騨高山温泉(岐阜県)、有馬温泉(兵庫県)など

■酸性泉
殺菌作用に優れ、肌にピリピリする感じがあります。無色透明または微黄褐色で酸味があり、多少の刺激臭も感じます。効能は一般適応症のほか、慢性皮膚病など。

登別温泉(北海道)、蔵王温泉(山形県)、草津温泉(群馬県)、大涌谷温泉など

■放射能泉
放射性物質ラドンを含み、無色透明で無臭。微量の放射能なので有害作業はなく、免疫機能を高めます。一般適応症のほか、慢性皮膚病、動脈硬化症など。

母畑温泉(福島県)、有馬温泉(兵庫県)、池田ラジウム温泉(島根県)、三朝温泉(鳥取県)など

●安全で効果的な入浴を

気をつけたいのは冬場の入浴。特に室内と温度差のある露天風呂は、温度差による血圧の変動が大きくなるので注意が必要です。
飲酒後の入浴も心臓に負担がかかります。また、血小板の活動が活発になる明け方の時間帯は血栓ができやすく、脳梗塞の危険性が高くなるため、高齢の方は避けたほうがいいかもしれません。

実は温泉に入る際のマナーというのは安全な入浴の理にかなっています。掛け湯をして温度に体を慣らし、足、腰と順番にゆっくりと入る。まさに体の負担を減らす入浴法ですね。

自分の体調に合わせて温泉選びを楽しみましょう。

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