疲れ知らずの元気な体に!「アスパラガス」

疲れ知らずの元気な体に!「アスパラガス」

■エネルギーを生み老化防止や血管の強化も

初夏を代表する野菜のひとつ、グリーンアスパラガス。
収穫後も生長を続ける生命力あふれる野菜で、古くから薬効があるとされ、古代ギリシャでは心臓病の薬として使われていたそうです。

アスパラガスには、「アスパラギン酸」という成分が含まれていますが、これは、1806年にアスパラガスの汁から発見されたもの。その名前もアスパラガスからつけられました。

アスパラギン酸には主に2つの効果があるとされ、ひとつは尿の合成を助け、アンモニアの排出を促す働き。
もうひとつはミネラルを全身に運び、ミネラルの吸収を高める働きです。

疲労回復やスタミナ強化のためにアスパラギン酸入りの栄養ドリンクを飲むのは、ミネラルが効率的に吸収されることで、筋肉運動に必要なエネルギーが作られるためとされています。

■ルチンなどの抗酸化成分も豊富

アスパラガスは、フラボノイド系ポリフェノールであるルチンのほか、3種のアミノ酸が結合したグルタチオン、緑色色素のクロロフィルといった抗酸化成分を多く含むことも特徴的
特に、グルタチオンは強い抗酸化作用があり、できてしまった過酸化脂質を体外に排出してくれる働きもあります。

また、ルチンには血管のしなやかさを保つコラーゲンを作り、収縮性のある強い毛細血管にする役割も。

体をぶつけたときにすぐにあざができるのは、ルチンが不足している証拠。動脈硬化を起こす原因にもなります。

アスパラガスの穂先に多く含まれるルチンは水溶性のため、ゆでるよりも、焼く、炒める、揚げるなどの調理法が効果的。ビタミンCと一緒に摂ると吸収力がアップします。

■疲れをとり、体を丈夫に若々しく保つ

アスパラギン酸やルチンといった、アスパラガスに含まれる特徴的な栄養素について、その健康効果を詳しく説明します。

●アスパラギン酸
・疲労回復

アミノ酸の一種で、カリウムやマグネシウム、カルシウムなどのミネラルと結びつくことで、ミネラルを体に吸収されやすい状態にします。ミネラルには疲労回復やエネルギーを生む作用があり、アスパラギン酸がそれを手助けしていると考えられます。
・利尿作用
アスパラギン酸には、尿の合成を促すとともに、体内で発生したアンモニアを排出する作用があります。アンモニアがきちんと排出されずに体内の血中にたまってしまうと、中枢神経にダメージを及ぼす恐れが。有毒物質を適切に排出することで脳の健康を守ります。
●ルチン
・血管を丈夫に

しなやかな血管を保つためのコラーゲンを生成し、毛細血管を強化。動脈硬化のほか高血圧にも効果が。コラーゲンを作るには、ビタミンCとたんぱく質が必要ですが、アスパラガスにはビタミンCも多く含まれているため、相乗効果が期待できます。

■効果的な食べ方は?

アスパラガスは鮮度が落ちやすい野菜。本来ならば、収穫後すぐに5℃以下の状態で保存するのが最適です。

買ってきたら、野菜室ではなく、より温度が低い冷蔵庫に入れること。立てておくとより鮮度を保てます。採れたてでない限り、切り口は乾燥しているので気にせず、太めでハリのあるものを選ぶとよいでしょう。

調理方法はというと、ゆでたものに市販のソースをかけたり、炒めものにするくらいで、意外と調理のバリエーションが少ないと感じている人は多いのではないでしょうか?

実はアスパラガスは味にくせがないので、和、洋、中、どんな調理法にもアレンジしやすいのが特徴。火も通りやすいので下ゆでは必要なく、短時間で調理できます。

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