美容成分「アスタキチンサン」を豊富に含む“鮭”
●今が旬、鮭にはアスタキチンサンがたっぷり!
河川で生まれた鮭は海へ下って回遊し、数年後、生まれた川へ戻って産卵します。
身が赤いのは生まれつきではなく、エサであるオキアミによるもの。
このプランクトンが食べる藻やプランクトンに、アスタキチンサンという赤色の成分が含まれています。
鮭の場合、食べたものが筋肉に運ばれるため、体全体が赤く、身の中にアスタキチンサンが豊富に含まれているのが鮭の特徴。
これは他の魚介類にはないそうです。
鮭が遡上するためには、かなりのエネルギーを使います。
そのエネルギーの源こそがアスタキチンサンなのです。
●活性酸素を除去し、脂肪を燃やす効果も
アスタキチンサンには、活性酸素を除去する力と、脂肪をエネルギーに変える力があり、この2つの力が鮭の筋肉に蓄えられています。
ですが、卵を産み終え、力を使い果たして死んだ鮭は白く、栄養素はほとんどなくなってしまっているのだそうです。
アスタキチンサンには、βカロテンの40倍ともいわれる抗酸化成分が含まれています。
これが高血糖や動脈硬化を予防し、悪玉コレステロールを減らしてくれる効果があるとされ、マウスを使った実験では、高脂肪食でも内臓脂肪の蓄積が抑えられたという結果も出ているそうです。
鮭のエネルギーの源となるもう一つの栄養素は、魚の油に含まれるDHAとEPA。血管を柔らかくし、流れを良くするので、体の隅々にまで酸素と栄養素が行き渡り、全身の組織を活性化してくれるそう。
「脂肪を減らしてエネルギーを生み出す」一石二鳥のうれしい効果は、冬太りにも効果的かもしれませんね。
●鮭とサーモンは違う?
こんぶの95%が北海道産。
主に真こんぶ、利尻こんぶ、羅臼こんぶ、日高こんぶなどがあります。
鮭とサーモンは生物学的には違いはありません。
獲れた場所が国内か海外かで変えている場合が多いそうです。近頃は海外で養殖された鮭(サーモン)が多く出回っていますが、鮭の上質な栄養素を求めるなが天然のものがベター。
養殖ができない紅鮭や時鮭、9〜11月が漁期の鮭を選べば間違いありません。
●鮭のここがポイント
<アスタキチンサン>
・悪玉コレステロール減少
・シワ、シミを改善
・疲れにくい体に
・眼精疲労の改善
<DHA/EPA>
・更年期障害を軽減
・認知症の予防対策に
・体脂肪を減少
・血液サラサラ効果
●鮭とサーモンを使い分けて調理を
鮭とサーモンはそもそも同じ品種ですが、「鮭」は身が引き締まっていて脂が少なめ。「サーモン」は脂がのっていてやや大味という特徴を持っています。
また、生で食べられるのはサーモンだけです。
使い分けとしては、鮭は崩れやすく固くなりやすいので、煮込まず衣をつけて焼いたり、ほぐして使うのがおすすめ。
サーモンは脂が多いので、酸味や辛味との相性は抜群です。
全般的には、鮭には独特の味わいがあるので、バターや味噌を聞かせるなどしっかりとした味付けが合います。
調理するときのポイントは、身が崩れやすいのであまり小さく切り分けないこと。皮が厚めで切りにくいので、皮目を下にして包丁を入れると切りやすいです。