●ただつかるだけじゃ効果がない!
ヒートショックプロテイン(HSP)を増やすための入浴は、基本的に週に2回がおすすめ。
個人差はありますが、HSPの増加は体を温めて2日後がピークとなり、4日目以降には徐々に減少していきます。
そのため、常にたくさんのHSPを体内に蓄積しておくには週に2回の入浴が適しているとされています。
HSP入浴を始める前に、まずは体温を数回測り、自分の平熱を確認しましょう。
入浴中も体温を測るので、舌下で測れる体温計をひとつ用意しておくことをおすすめします。
注意してほしいのは、「無理をしない」こと。
自分では気づかなくても、人は年齢とともに「温度調節中枢」という温度を調節する機能が低下し、温度を受ける感性や寒暖差への適応力が鈍くなってくるからです。
また、効果をあげるアイテムとしておすすめなのが入浴剤です。
さら湯より体に熱が入りやすいうえ、保温力も高いため、特に冬場の入浴に適しています。プラセンタ入りの入浴剤なら美肌効果も期待できるので、見つけてみてくださいね。
また、定期的な実践とは別に、予防や回復のためにHSP入浴を行うのも有効です。例えばいつもよりきつい運動をする前後に行うと、筋肉痛の予防や早期回復に役立ちます。
●“自宅で温活”のために準備したいもの
お風呂用温度計
お風呂のふた
舌下で測る体温計
タイマーまたは時計
保温用のガウン・タオルケット等
常温のものを飲み発汗をうながす
水分をとるタイミングとしては、汗を出しやすくするため入浴前に飲むのもおすすめです。入浴後は必ず水分を補給します。入浴中や保温中は、自分のタイミングで水分補給を行ってください。
スポーツドリンク、お茶類、水など何でもかまいません。ただし、冷たすぎる飲み物はすぐに体温を下げてしまうので止めたほうがいいでしょう。できればぬるめか、常温のものを!これからの季節、より保温効果をより高めるには、しょうがを入れた紅茶もおすすめです。
理想は42度のお湯に10分
理想は42度ですが、熱いと感じたら無理をせず、40 度くらいから始めてください。できることなら、体温計と湯温計を活用し、きちんと計測することで、自分に適した温度と入浴時間がわかります。
なお、入浴剤を利用すると、入浴時間が短縮でき、保温力が高まります。冬場は湯温が下がりやすいので、お風呂のふたで首までおおいましょう。
湯温と入浴時間は個人差があるので目安にしてください。無理をせずに洗い場で休むなど、体調と相談しながらつかりましょう。体調に不安のある人は、体への負担を減らす半身浴の方がおすすめです。
また、体に負担をかけないよう、冬場は浴室や着替えの部屋も暖め、お湯との温度差を少なくすることも大切です。
入浴後は上がった体温を保持
温めた体温を維持できれば、何をしてもかまいません。暖房設備のあるお風呂場なら、洗い場で保温し、終わったら汗を流して出るのもいいでしょう。
体を芯から温め、キッチリ汗をかいたら、あとは何をしてもOK です。シャワーで汗を流しても、ビールなどの冷たいものを飲んでもかまいません。自然に体温を戻すのが最適です。
●低体温の人は、基礎体温を上げる努力を!
低体温については医学的な定義はなく、だるさや寝起きの悪さなど、“なんとなく調子が悪い、だるい”といった症状が現れます。
一般的には、低体温は36度以下を指すことが多いです。
低体温の人は、まずは基礎体温を上げることが先決です。
最初の7〜 10 日間は、毎日もしくは1日おきにHSP 入浴を行い、体温を上昇させます。
平熱が36.5 度くらいまで上がったら、入浴を週に2回のペースにしてかまいません。
ちなみに、上記の入浴法は、週に2回で抜群の効果を発揮するといわれています。
それ以外の日はふだんどおりの入浴でOK。
ただし、長く続けていると耐性(慣れ)ができてくる場合があるので、HSPの出る量が減ってしまうこともあるそうです。
思うように体温が上がらない、汗もかかないなど、効果の薄らぎを感じたら、HSP入浴を1〜2週間ほど休止してから再開してみてくださいね。