免疫力アップからエイジングケアまで! 体ぽかぽか「しょうが」

免疫力アップからエイジングケアまで! 体ぽかぽか「しょうが」

●世界中で重宝されてきた「しょうが」

漢方薬の成分を調べていると、かなりの割合でしょうが(生姜) が含まれているのを知っていますか?

生薬学のしょうがの効能には発汗・解熱作用、鎮咳・去痰作用(せきやたんを抑える)、健胃・駆風作用(胃を養い、胃や腸のガスを除く)、抗血栓作用、降圧作用、抗コレステロール作用、抗うつ作用、免疫増進作用など、さまざまな薬効が記されています。

漢方以外でも、しょうがは古来から「薬」として用いられてきました。
例えば、イギリスで親しまれているジンジャーブレッドは、16世紀の国王ヘンリー8世が、ペスト対策としてしょうがをすすめたことがきっかけで、今のようにたくさんの人が食べるようになったそうです。

日本でも、昔から風邪をひいたときにはしょうが湯を飲む習慣がありますよね。

今もしょうがの薬効は注目されていて、大手食品メーカーが様々な商品を開発しています。
しょうが好きの人は“ジンジャラー”と呼ばれるとか。

ぜひ、しょうがを毎日の食卓に上手に取り入れましょう!

●しょうがはあらゆる不調に効く!

しょうがの効能で特に代表的なものをご紹介します。

■免疫力アップ
しょうがを摂ると免疫細胞の数が増えることがわかっています。また、体温が1℃上昇すると免疫力は最大で30%高まるとされていますので相乗効果が期待できます。
■体温アップ
何といってもよく知られているのが体温を上昇させること。しょうがを摂ると血液循環がよくなるので冷え症の改善も期待できますね。
■コレステロール、血糖、血圧対策
たん汁じゅうの排出を促してコレステロール値を低下させるだけでなく、高血糖や高血圧予防にも効果があるとされています。
■エイジングケア
老化の原因となる活性酸素を除去する作用があるので、体を若々しく保つのにも役立ちます。
■うつ状態・うつ病予防
漢方ではしょうがには「気を開く(気の流れをよくする)」作用があるとされ、うつ症状やうつ病の特効薬となっています
■老廃物を排出する
血液循環がよくなることで、発汗、排尿、排便など全身の老廃物の排出が促され、体内がスッキリします。
■血栓予防
血小板の作用を抑えて血液の凝固を防ぐ効果があるとされています。血栓ができにくくなるので、脳梗塞や心筋梗塞予防に効果的。
■心臓を強くする
心筋の収縮力が高まり、心臓が強くなります。血液循環がよくなるので血圧が下がり、脈拍をゆるやかにする効果も期待できます。

秘密はファイトケミカルにあり!

しょうがの有効成分は

辛味成分であるジンゲロール(免疫力を高める。空気に触れると減少する)、
ショウガオール(発汗を促し体温をアップさせる。ジンゲロールを加熱するとショウガオールになる)、
ジンゲロン(血液の循環を促し、内臓を活性化させる)
などのファイトケミカルです。

これらがしょうがパワーの源となっています。

●しょうがの手作り調味料で、健康しょうが料理を

おいしくて体にいいしょうがは、なるべく毎日摂りたいですね。

でも、生で使うには料理が限られるし、しょうが味の強い料理ばかりでは飽きてしまいます。
そこで、普段よく使う塩、オイル、シロップ(砂糖)にしょうがを加えて調味料に。毎日の料理に無理なく使えて、ほんのりしょうが風味をきかせられます。
もちろん有効成分はたっぷり。

ポイントは、新鮮ないいしょうがを使うこと。
有機栽培のしょうがだと皮まで使えるので、有効成分を効率よく摂れておすすめです。

●乾燥させると温め効果が高まります<しょうが塩>

[材料]
乾燥しょうが
・しょうが:200g
粗塩…80g     

[作り方]
1.しょうが200g はよく洗い、皮をむいてみじん切りにする(有機栽培なら皮つきのままでOK)。
2.オーブンシートを敷いた天板に1を均一に広げ、160℃のオーブンで30 分以上、水分が抜けて、薄い茶色になるまで加熱する。粗熱がとれたら密封容器で保存します。
3.材料すべてをよく混ぜ合わせ、消毒したびんに入れて保存します。

[保存期間]
常温で約半年〜1年

●生姜エキスで免疫力アップ<しょうがオイル>

[材料]
しょうが…50g   
お好みのハーブ(タイム、ローズマリーなど)…2本以上
エキストラバージンオリーブ油…500ml

[作り方]
しょうがはよく洗い、皮をむいてから薄切りに(有機栽培なら皮つきのままでOK)。すべての材料を消毒したびんに入れて保存。2週間ほどたつと香りがつきます。

[保存期間]
冷暗所で約半年〜1年

●きび砂糖でより健康的に<しょうがシロップ>

[材料]
しょうが…350g
きび砂糖…300g
ローリエ…1枚

[作り方]
1.しょうがはよく洗い、皮をむいて薄くスライスする(有機栽培なら皮つきのままでOK)。
2.ボウルに入れ、きび砂糖をまぶして、2時間からひと晩、しょうがの水分が上がってくるまでおく。
3.1を汁ごと鍋に入れ、ローリエを加えて中火にかけ、沸騰したらアクをとりながら15分ほど煮て火を止め、そのまま冷ます。
4.ザルでこし、シロップとスライス(軽く絞る)に分け、消毒したびんで保存すします。シロップ&スライスは料理に使うほか、しょうが紅茶にしてもおいしくいただけます。

[保存期間]
冷蔵庫で約2週間

しょうがを使った調味料を作っておけば、ふだんの料理に使えて便利ですね。
使い方は自由自在。簡単にできて、料理のバリエーションも広がります。

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