スキンケアの基本はお肌の汚れを落とすことと言われます。
今日はクレンジングと洗顔について考えてみたいと思います。
●自分の肌を知ってクレンジング剤を選ぶ
メイクは簡単に言えば「油汚れ」
油汚れを落とすために、クレンジング剤には石鹸や洗顔料よりも多くの界面活性剤が含まれています。
この界面活性剤は洗濯洗剤にも含まれていて、泡立ちをよくするなどの作用がありますが、洗浄力が強いので角質のうるおい成分を奪う側面もあります。
オイルクレンジングは特に界面活性剤の配合が多く、しっかりメイクを落とすには適していますが、ナチュラルメイクには洗いすぎになります。
生まれつきの敏感肌と、クレンジング剤で角質層を痛めている敏感肌があるので、敏感肌でナチュラルメイクの人は強いオイルタイプは使わず、乳液タイプやクリームタイプのクレンジング剤を選ぶと良いでしょう。
●クレンジング剤はケチらずたっぷり!
クレンジング剤は、よく「さくらんぼ1個分」とか言われますが、立体的なさくらんぼで考えます。
うすく手のひらに伸ばすと3cmくらいにはなります。
高い化粧品だからとちびちび使うと肌はうるおい不足になり、摩擦の原因にもなるので、とにかくケチらずに使いましょう。
洗い流すものはプチプラでも、保湿関連をちょっといいお値段のものにするなど、肌への負担軽減を一番に考えることがポイントです。
●効果的なクレンジングとは?
落ちにくいマスカラや口紅は、クレンジングの前に、薬局などで売っている精製オリーブオイルをコットンに含ませ、肌に乗せてしばらく放置、そのあと優しくふき取っておきましょう。
手のひらでクレンジング剤をなじませてから、油が多いTゾーン→Uゾーン(あごから頬)→目元、口元の順に、さっと素早く摩擦をかけないように伸ばし、ぬるま湯で流します。
肌への負担を極力減らすためには、クレンジングは大体40~60秒で終わらせるのが目標です。
「え?それじゃ落ちない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、クレンジングで残ったメイクは洗顔で落とすので、6割程度落ちていれば良いのです。
また、クレンジングしながらのマッサージはNGです。
界面活性剤が含まれたクレンジング剤が肌に触れる時間が長くなるほど、肌にダメージを与えてしまいます。
●泡立つ洗顔料が肌の乾燥を招く?
最近話題のフワモコの泡洗顔。
実はこのモコモコ泡が肌の負担になっているケースも少なくありません。
このタイプの洗顔料は泡を作りやすくするために、洗浄力の強い界面活性剤をより多く配合しています。
乾燥肌の人がこのような洗浄力の強い洗顔料で毎日洗顔すると、元々少ない肌のうるおい成分がはぎとられてしまうことになります。
また、しっとりタイプや肌に優しいとうたわれている洗顔料は肌に油膜を残すので、化粧水などが浸透しにくい一面があります。
洗顔料の質を見極め、自分に合ったものを使うようにしましょう。
●とにかく優しく…ひたすら優しく…
洗顔ネットを使ってしっかり泡を作るには、それだけ多量の洗顔料を必要としてお肌には負担になります。
洗顔はモコモコ泡でなくても、優しく摩擦をかけずに洗うことが一番重要です。
泡立てるときにはネットを使わなくても良いので、手のひらで水分を沢山含ませた泡を作るようにしましょう。
顔全体に優しく素早くサッと伸ばし、30度程度のぬるま湯でよく流します。
洗顔もクレンジング同様、60秒以内に終えるようにしましょう。
洗顔後に冷水で肌を引き締める方もいるようですが、引き締まったような気になるだけで、実は冷水で毛穴は引き締まりません。
ぬるま湯で洗い流した後にひんやりローションの方が効果はあるでしょう。
●お肌は必ず応えてくれる
若い頃は酔っ払って帰宅後に、メイクを落とさずにそのまま眠ってしまうこともありましたが、今では大惨事が起きます。
最近は、お風呂は省略してもクレンジングと洗顔だけはするようになり、朝起きた時の洗面所の様子を見て、「ああ、頑張っているのね、私」と苦笑いすることもあります。
本当にしんどいときは、泡で出てくるタイプのW洗顔不要のクレンジングを使うこともありますが、シートタイプのクレンジングで肌に摩擦をかけるよりはマシという程度なのでお勧めはしません。
お肌と向き合い、優しく手をかけてあげると、お肌が応えてくれるということは意外と実感しやすいものです。
紫外線の強い季節になったのでUVケアだけは忘れずに、自分磨きに取り組んでいきましょう。
ライター:佐藤 敬子