第一印象も左右する「香り」を効果的に使う

第一印象も左右する「香り」を効果的に使う

人は「匂い」「香り」にとても敏感ですね。
雨の日のアスファルトの匂いで小学生の頃の登校時を思い出したり、すれ違った人の柔軟剤の香りで昔好きだった人を思い出したり、
嗅覚ひとつで、人生にちりばめられた膨大な思い出の中から小さな欠片を一瞬で引き出すことができます

それは「香り」があなたの脳に直接働きかけるからです。
嗅覚は五感の中で唯一、本能や感情を司る大脳辺縁系とつながっています。
香りは人の感情や心を動かすのです。
スパやエステの香りのよいマッサージオイルや、アロマ、お香など、人はリラックスするときにも香りを利用します。

人の第一印象をかたどるものはいくつかありますが、香りはかなり重要なポイント。
効果的に使うことによって、相手の記憶に残る第一印象を与えることができます。
今日は香水の効果的な使い方について考えてみましょう。

●香水の雑学

香水の原料は香料、アルコール、水です。
アルコール濃度の濃い順からパルファム、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンに分類され、濃度が高い方が香りの持続時間も長くなります。
パヒューム(perfume)は英語、パルファム(parfum)はフランス語です。オーデ(Eau de)はフランス語で「水の」という意味です。
海外から免税で持ち込める香水は2オンス(58ml)までですが、この2オンスにオードトワレ、オーデコロンは含まれません。
オードトワレ、オーデコロンは別途定められている海外市価の合計額20万円以内に含まれていれば免税です。
今、日本では一般的にフレグランス(fragrance)は香水の他に、化粧品やアロマ商品、トイレタリー製品など芳香成分を含むもの全般のことを指して使われています。
ちなみにアロマ(aroma)は「心地よい香り、匂い」、エッセンシャル(essential)は「植物などのエキスを含んでいる」ことを指します。

●香水をつけるタイミングと場所

香水はつける場所によって香り方も人への印象も変わるので、TPOに合わせてマナーも必要になります。
一番いい香りを楽しめるのは、つけてから30分から1時間後です
香水を買うときには、テスターをつけてから30分後くらいの香りを確認してから買いましょう。
つけるのは「香ってほしい」と思うタイミングの30分から1時間前につけることをおすすめします。
つける場所は脈打つところ、体温の高いところが香水の香りを活かせるところです。

【耳の後ろ】
体温が高く、香りのよく立つ場所です。
鼻に近いため香りに麻痺してしまいやすいので、つけ過ぎないようにするか、オーデコロンなど濃度の低い香水を使うと良いでしょう。

【首筋・デコルテ】
鼻との距離もちょうどよく、香りをアピールしたいときにおすすめの場所です。
ここぞ!というデートの時にはお気に入りの香りをまといましょう。

【手首】
触ると脈打つ場所につけます。しっかりと香りの立つ場所ですが、揮発するのも早いので、時々付け直す必要があります

【ひざの裏】
体温が低いので香り立ちは弱いですが、下から立ち上り、全身を包むようにほのかに香ってくれます。
仕事のときなど、ほのかな香りで印象付けたい日には量を控えめにすると良いでしょう。

●香水をつけるときに気をつけたいこと

香りの成分の中には紫外線に当たるとシミをつくる光毒性のある物質が含まれていることもあります。
レジャーなど、長時間日差しを浴びる予定のある日は、耳の裏や首筋などに香水をつけることは避けましょう。
わきの下は汗をかきやすいため、香水をつけるには適していません。
また、最近は柔軟剤、制汗剤などフレグランス製品が非常に多いため、香りが混じると好印象どころか、かえって悪印象を与えてしまうことがあります

香りにまつわる思い出が一つあります。
レストランで隣のテーブルにとても強烈な香水をまとった女性が座り、その香りで頭痛がするほどクラクラしたことがありました。
直接的に言うことははばかられ、店員さんに「隣の方の香水が強いので可能であれば席を変わりたいのですが」と書いた紙のメモを渡しました。
ほどなく支配人らしき方が来て、「クーラーが当たりすぎて寒いですよね。他のお席にご案内します。」と言って、元の席から離れた席に移動させてくれたことがありました。
誰も傷つけないお店の配慮にも感動した出来事です。

女性でも男性でもふわっといい香りのする人というのはとても魅力的だと感じます。
上手に香水を使いこなして、魅力的な印象をまとう人になりたいものです。

ライター:佐藤 敬子

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