健康な頭皮のための抜け毛&白髪ケア

健康な頭皮のための抜け毛&白髪ケア

●髪の老化のメカニズムとケア方法

ヘアスタイルは、私たちの見た目年齢に大きく影響極端な食事制限を行うする要因のひとつです。
でも、残念ながら加齢によって髪も変化していくもの。ある程度の歳になれ
ば、多くの人に白髪が生え、40代を過ぎるころから少しずつ髪が細く、少なくなっていきます。

●髪の老化はなぜ起こる?

髪の老化を実感する、白髪や抜け毛。まずはどんなメカニズムで発生するのか、原因はどこまで解明されているのかについて、わかりやすくご紹介しましょう。

女性の髪の老化は複雑。人間の髪は約10万本あるといわれ、毎日80~100本くらい抜けて、新しく生え変わっています。
この髪が生え変わるサイクルを「ヘアサイクル(毛周期)」といい、「成長期」「退行期」「休止期」の3つのステージに分かれています。

40代以降になると、ヘアサイクルに乱れが生じ、白髪や抜け毛などが発生します。乱れる原因のひとつは、加齢によって血管が硬くなったり細くなったりして血流が悪くなること。
髪を生やす栄養素は血液から運ばれてくるため、血流の低下は髪のダメージに直結します。

もうひとつは髪を保持する「エストロゲン」という女性ホルモンの影響です。
エストロゲンの分泌は20代をピークに30代以降徐々に減少し、45~55歳の
更年期には急激に減少します。

そのため髪が細く薄くなるのです。

また、極端な食事制限を行うなどのダイエット、合わないヘアケア剤などによる頭皮トラブル、過剰なストレスなども髪の老化を促進する要因です。

●病気が原因でも薄毛や白髪になる!?

薄毛や白髪の原因に、病気が隠れていることもあります。
薄毛の場合、貧血があると髪に十分な栄養素が届けられないために毛が抜けたり、卵巣のう腫などの婦人科系の病気や甲状腺の働きに異常がある場合もホルモンバランスが崩れてやはり抜け毛の原因となります。

そのほか向精神薬や痛風、脂質異常症の治療で使われる薬の副作用によっても、抜け毛が発生することがあります。
一方、急激に白髪が増えてきたという場合も要注意。
抜け毛同様、貧血も白髪の原因となり、甲状腺疾患、胃腸の不調などでも白髪が増えることがあります。
髪の状態は体調とも深くかかわる「心身の健康のバロメーター」であると言ってもいいでしょう。

●メラノサイトの活性がカギ

白髪は遺伝的な要因が多いといわれますが、そのメカニズムについては医学的にまだ解明されていない部分が多々あります。
髪の毛の黒い色のもとは、毛母細胞にあるメラノサイトが作り出すメラニン色素。メラノサイトの働きが鈍くなったり、メラノサイトの数が少なくなったりして、メラニン色素を作り出す機能が低下すると白髪になります。

また、メラノサイトがメラニン色素を作るとき、チロシナーゼという酵素を必
要としますが、加齢によってチロシナーゼが減少することも白髪の原因。
メラノサイトの中には「メラニンを作れ」と指令を出す遺伝子があり、白髪の場合はこの遺伝子の活性が低下していると考えられています。
いくつかの成分の中に遺伝子を活性化させる働きがあることがわかっていますが、まずはメラニン合成に欠かせない鉄や銅などを積極的に摂ることが先決です。

基本的には、メラニン色素を作り出す機能が低下している以上、白髪が抜けたあとに生えてくる髪も白髪です。
処刑を宣告されたマリー・アントワネットの髪が一夜にして白髪になったという逸話がありますが、髪の色は頭皮の中で決定づけられることなので、実際には不自然な話。
ただ、なんらかの原因によって途中まで黒く生えていた髪が一時的に白髪になった場合は、再度メラノサイトが活性化すれば、黒髪になることもあります。

●シャンプーは、ヘアケアの基本中の基本

頭皮はこれから生えてくる髪のために重要な部分です。
清潔を保つため、頭皮の皮脂や汚れはシャンプーで落としますが、洗い過ぎると頭皮に必要な皮脂まで奪われて乾燥し、フケが出やすくなったり、逆に脂っぽくなったりします。
1日1回の頻度で、シャンプー剤は頭皮の状態に合わせて選びましょう。
また、髪を洗ったあと、ぬれたままだと頭皮の常在菌を増やすなどして頭皮環境を悪くしてしまいます。自然乾燥は、パサつきやにおいの原因となるので、ドライヤーで手早く乾かしましょう。

●育毛剤は有効成分が入っているか確認を

育毛剤とは、頭皮の血行をよくしたり、保湿をしたり、炎症を抑えたりして、健康な髪が生えるようにするもの。
毛穴から浸透して毛根に届くので、清潔な頭皮に使うことが条件。頭皮がぬれていると育毛剤が流れてしまうので、洗髪後は頭皮を完全に乾かしてからつけましょう。

市販の育毛剤を選ぶ際には、有効成分がきちんと入っているかをチェック。
代表的な有効成分として、髪の成長を早める「ミノキシジル」、毛母細胞を活性化させる「アデノシン」、血管を拡張させて血行をよくする「センブリエキス」「塩化カルプロニウム」などがあります。

育毛剤の効果の現れ方には個人差があり、実際は地道に使い続けてこそ発毛すると考えて。少なくとも半年間は続けて様子を見ましょう。

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