7つの質問でわかる!脳の元気度チェック
□新しく出会った人の名前、なかなか覚えられなくて…
□人の気持ちを考えるのは、正直、めんどうに感じる
□集中してがんばると、すぐに疲れてしまう
□思考がワンパターンで“ひらめき”が足りない気がする
□近ごろ、新しいことを始めようという気力がなくなった
□年のせいかも。ふらついたり、転んだりすることがある
□最近、笑ったり、幸せを感じる機会が減ったような…
3〜5個当てはまったら黄色信号。脳への刺激が少なめ。
新しいことに挑戦し、生活に変化を与えましょう。
6〜7個該当したら赤信号。脳がぐったりお疲れ。
まずは、睡眠、食事、運動などの基本的な生活習慣の見直しから始めましょう。
■経験や知識の積み重ねが「老けない脳」の特効薬
40歳を過ぎると、ちょっとした物忘れでも「ボケたかな?」と不安になりませんか?
でも、認知機能テストで問題が見つかるケースは5%以下です。事実、大脳の記憶にかかわる「海馬」などいくつかの部位の神経細胞は、何歳になっても増え続けることが近年の研究で明らかになっています。
私たちは、日々、さまざまなものを見聞きし、感じ、学び、考えます。
海馬はそれらの情報を最初に受け取り、いったん保留して、「永久に保管する記憶」と「捨てる記憶」を選別、大脳皮質に送るのが仕事。
積み重ねた経験や知識を必要に応じて引き出すことで、新たな発想を生み出したり、思慮深く物事を考えられるようになるのです。これらは充実した人生のために欠かせない能力です。
年齢とともに、こうした能力が上がるのですから、記憶力の低下などどこ吹く風ですよね。
ただし、すべては脳が健全であればこそ。
退屈が大嫌いな脳ですが、常にアクセル全開ではいられません。
活動と休息のバランスを保ち、日常生活の中で脳への刺激をちりばめることが大切です。
●脳トレ編
空いた時間に脳を鍛え、リフレッシュさせましょう!
●表現力を磨くために立体的な絵を描いてみよう
高原の一軒家を描いてみてください。さて、その家は奥行きがありますか?遠近感がありますか?アルツハイマー型認知症を患うと、立体のイメージを把握する能力“立体認知”が低下しますが、立体的な絵を描くことで回復が期待できるそうです。
●100字で伝える感謝の手紙を書いてみよう
「ありがとう」という言葉は、脳へ心地よく響きます。言ったほうも言われたほうも、幸福感を高めるホルモン「セロトニン」の分泌が促進され、まさに一石二鳥です。口で伝えるのが苦手なら100 字程度の短い文章でいいので感謝の気持ちを手紙に書いてみましょう。
●耳から情報を得るラジオで注意力を高めよう
現代人の脳は“耳から入る情報に反応しづらい”とされています。いろいろな音の中から大事なものを選び、脳に記憶する練習にはラジオを活用。要点を記憶し、時間をおいて紙に書き出します。
●そのままにしない!「あれ、何だっけ?」
俳優の名前、本のタイトル、「ここまで出てきてるのに!」とイライラ。これは、脳が「それ、知ってるよ」と呼びかけているときに感じるもの。呼びかけを無駄にしないため、記憶を引き出し、もう一度確認しましょう。
●脳内クロゼットの洋服を整理しましょう
頭の中にクロゼットを用意してください。そこに季節ごとに服を整理してみましょう。次に明日着る服を決めましょう。
この作業を繰り返すと、脳の訓練になるだけでなく、頭の中でコーディネートもできるようになるそうです。
食事編
●かむほどに脳力アップ
“かむ”ことで大脳・小脳への血流が8? 12%上昇し、脳に栄養や酸素がよくめぐります。前頭前野(記憶や学習にかかわる部位)が活性化することも証明済み。よくかんで食べた2時間後は記憶力・集中力がアップすることもわかっています。かみ応えのあるメニューを選ぶのもオススメです。
●うま味もDHAもたっぷり。かつおぶしをトッピング
青魚には脳や体によい働きをする「DHA(ドコサヘキサエン酸)」が豊富。
かつおぶしは製造過程でうま味成分のアミノ酸や善玉のDHAが増加するので、青魚を毎日食べられないなら“かつおぶしトッピング”がオススメです。
●老化を防ぐ食材、色の濃い野菜・果物を
加齢によって認知機能は衰え、時には認知症に進行することも。原因のひとつが“脳のサビつき(酸化)”です。脳を守るにはビタミンCやE、色素成分(ポリフェノール)などが豊富な“カラフルな野菜や果物”が有効。
●腹八分目を習慣に。カロリーの摂り過ぎに注意
過剰なカロリー摂取は、脳の神経細胞の損傷を招くといわれています。逆にカロリーを制限すると、神経細胞の成長が促されることがわかりました。おなかいっぱい食べると、太るだけでなく、脳の働きも鈍らせるので要注意。
●うるおいのある脳へ。水分をたっぷり摂ろう
脳の約80%は水分なので、不足すると脳細胞に影響があります。目安として1日1.5リットル程度の水を飲みましょう。ただし、利尿作用があるアルコールやコーヒーなどは飲み過ぎに注意して。
生活習慣編
十分な睡眠、適度な運動などの生活習慣は、病気予防はもちろん、脳の健康にも必須です。
●香りの刺激を有効活用。アロマセラピーを楽しむ
嗅覚は五感の中で唯一、直接的に大脳辺縁系(意欲や自律神経、記憶と密接する部位)に働きかける感覚。アルツハイマー型認知症の患者は嗅覚の低下した人が多いという報告も。アロマポットをたいたり、入浴剤を入れたりするなど、好きな香りを生活の中に取り入れましょう。
●脳の緊張を解くキャンドルの炎を見つめよう
炎のもつ「1/f(エフぶんのいち)のゆらぎ」は、人間の生体リズムと共鳴し、脳波をリラックス状態に導きます。さらに、脳内で“幸せホルモン”セロトニンの分泌を促すともいわれています。そよ風、川のせせらぎ、波の音、木目模様にも同じ効果が期待できます。
●眠りが脳を休め、高める。6時間睡眠をキープ
脳にとっての睡眠は、休息だけでなく、昼間に得た情報を整理し、記憶として保管する作業を行う大切な時間。記憶力や集中力の低下が気になるなら、まずは十分な睡眠を。1日6時間以上を維持しましょう。
●脳に斬新な経験を。利き手ではない手を使う
右利きの人は左の大脳、左利きの人は右の大脳をより多く使っています。利き手でないほうの手を使えば、いつもと反対の脳を働かせることができるのです。時には、逆の手で歯磨きしたり、携帯メールを打ったりしてみましょう。
●脳と筋肉は密な関係。太ももの筋肉を鍛えよう
筋肉運動による刺激は脳まで届き、その活動を高めます。太もも(大腿筋)の筋肉を動かすと、脳活性の切り札「成長ホルモン」が最も分泌されます。さらに、運動後にドーパミン、セロトニンなどの好奇心、やる気、心の安定にかかわるホルモンの増加も認められています。まずは散歩から始めてみては?