プラセンタのいろいろな臨床効果<Part.2>

プラセンタのいろいろな臨床効果<Part.2>

4.プラセンタでつらい便秘や冷え性を改善

女性に多く見られる便秘や冷え性。
いずれも万病のもとといわれるほど、体にもたらす影響は意外と深刻なんです。

便秘になると、お腹の中の腐敗物質が腸壁から吸収されて全身にまわり、それによって様々な障害が起こりやすくなります。
例えば、生理不順、肌荒れなどでお化粧の乗りが悪くなるだけでなく、頭痛や肩こり、不眠、口臭、食欲不振、高血圧、動脈硬化なども便秘が原因のことも!
また、痔や肝臓病、腎臓病の一因になったり、大腸ガンも発生しやすくなるといいますから、本当に気をつけたいものですね。

冷え性は、昔から女性に多く、二十歳前後、更年期の年代ではおよそ3人に1人が冷え性で悩んでいると言われるほどです。特に腰や下腹部、背中、手足の先や関節部分に冷えを感じる人が多いそうです。

体が冷えるのは抹消の血液循環が悪いためですが、なぜ女性に多いのでしょうか。
理由は、女性は男性よりも皮下脂肪が多いため。脂肪は熱を伝達しにくいので一旦体が冷えると体温が上がりにくくなってしまうからだそうです。
また、特に若い女性は男性に比べて低血圧傾向が強いのも冷え性の一因になっています。

冷え性がひどくなると腰痛、下腹部痛、月経痛、頭痛などのほかに、便秘や下痢、めまい、立ちくらみなどを起こすこともあります。
消化・吸収力の低下、貧血、ホルモンや自律神経の変調など、全身的な生理作用の低下が影響するのだろうと考えられていますが、大きな病気につながらないうちに早めに解消したいものです。

■プラセンタが体の中から機能を活性化

プラセンタは、腸をはじめ内臓の機能を高めて便秘を改善し、また血行をよくして体を中から温め。冷えを改善してくれるという機能を持っているといわれています。

冷えを改善するのは、血行が良くなることによって、全身に養分や酸素を十分に供給し、体の生体機能を活性化することによると考えられます。

もちろん、適量の水分を補給したり、食物繊維を多くとって便の量を増やして排便を促したり、良質なタンパク質やビタミン、ミネラル類をまんべんなく摂取して、神経作用と血行の促進をはかるなど、食事や運動面での気遣いも同時に取り入れることを忘れてはいけません。

5.更年期の諸症状を改善

個人差はありますが、女性はおおむね50歳前後になると排卵の動きが衰え、月経が停止(閉経)します。
この閉経の前後の時期にいろいろな生理的、心理的な不具合があらわれますが、この症状を一般的に更年期障害と呼んでいます。

この時期は、女性の人生の中でも重圧の強いときとされ、対処がうまくいかないと症状が増幅されてしまい、一層つらく感じてしまいます。
更年期障害の症状は頭痛やのぼせ、ほてり、肩こり、腰痛、動悸、倦怠感などのほか、もの忘れ、不眠などあらわれ方はさまざま。

期間や程度にも個人差が大きく、寝込んでしまうほどひどい人もいれば、何の症状もなく過ごしてしまう人もいます。
しかし、程度の差こそあれ、女性ならば必ずと言っていいほど経験するもので、悩んでいる女性は少なくありません。
原因には卵巣機能の低下、間脳や脳下垂体の異常などが考えられています。

■プラセンタが体の中から機能を活性化

こうした更年期障害にプラセンタがよく処方されています。

ただ、プラセンタのどの成分がどのように更年期障害の諸症状に作用するのか、その因果関係は残念ながらはっきりとは解明されていません。
考えられるのは血行、新陳代謝促進機能などが相乗的に作用し、体全体の機能を高めるのではないかということです。

また更年期障害は、卵巣から分泌される女性ホルモン(とくにエストロゲン)の欠乏も原因の一つといわれています。
プラセンタは自律神経やホルモンの作用を調整する機能がありますから、こうした作業が働いてホルモンバランスが正常化され、更年期障害が改善するのではないかと考えられています。

もちろん、プラセンタだけに頼らず普段から疲労やストレスをためないように、上手に生活を楽しむようにすることも大切です。

更年期症状の治療にはプラセンタ療法以外に、漢方薬や女性ホルモン補充療法などもありますが、いずれも専門医の指導を受けながら行いましょう。

6.肌荒れを防ぎ、美肌をつくる

美しい肌は永遠の宝物。
女性がいつまでも美しくいるための基本はなんといってもツヤツヤの健康的な肌ですよね。

でも、残念ながらどうしても年をとるにつれて、肌のみずみずしさやハリ、輝きなどは確実に衰えてきます。

また肌はとても敏感で、夜更かしや飲みすぎ、不規則な生活によっても荒れてしまいます。最近では紫外線や放射線、化学物質や各種アレルギー物質などの影響も、肌を荒らす原因となっています。

■プラセンタの力で艶やかな素肌をキープ

美しい肌のポイントは、肌にいつも十分な栄養を行き渡らせることです。
皮膚の細胞は約4週間を周期に古いものから新しいものへと入れ替わります。この新陳代謝が円滑であれば、いつも生き生きとした素肌を保てるといえるでしょう。

栄養面でいうとタンパク質やビタミンなどが重要になります。
皮膚はタンパク質によってつくられていますし、ビタミンB群は皮膚の新陳代謝を促し、肌に弾力性をもたらしてくれます。
皮膚に潤いを与える皮脂腺や汗腺の働きを高め、皮膚を保護しているのはビタミンAやリノール酸です。
末梢神経の血行を促し、肌の血色をよくするのはビタミンE、メラニン色素の増加を抑えたり、皮膚の抵抗力を高めるのがビタミンCです。カルシウムも皮膚の抵抗力を高め、皮膚が過敏になるのを防ぎます。

プラセンタには、こうした肌にとって大切な栄養素が豊富に含まれているのです。また、血液循環をよくしてくれるため、皮膚が生き生きするもうれしいですね。
このような作用が一緒になって、肌のきめを整え、美しい美肌に導いてくれるとうわけです。プラセンタの効果として、具体的には、肌のツヤ、ハリがよくなった。小じわが減った、化粧の乗りがよくなったという改善例が多く、中には抜け毛が少なくなったなどの例もあるそうです。

毎日の美容と健康にプラセンタを上手に取り入れたいものですね。

参考資料:森下幹人著『神秘のパワー!プラセンタ』(ハート出版)

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